あいうえお、柿食けこ。
こんにちは、したろうです。
以前にも、少しお話しましたが、私は、五八歳から四年間、中国の大学で教鞭をとっておりました。
担当科目は、日本語関連です。いわゆる、「日本語の教師」ですね。
中国では、日本と違い、九月が入学のシーズンです。なので、九月になれば、新入生は、初めての本格的な授業が始まることとなります。
中国の入試制度は、「高考」(ガオカオ)といい、日本の共通一次試験みたいなものがあります。
そこで、志望校や希望の専攻が決められるわけですが、点数が悪いと希望以外の専攻に回されることがよくあるそうです。
私も、最初は、それを知らなくて、みんな「日本語が好きなんだな~」と思っていました。
しかし、ある時、「どうして、日本語を専攻したの?」と聞いたら、半数以上が、「しかたなくて」でした。
ですから、ほとんどの学生さんは、日本語を学習するのは初めてなので、最初の授業は、「あいうえお」から始まります。
従って、「あいうえお、柿食けこ」の私の「シャレ?」が分かるまでには、ある程度の時間を要します。
そんな彼女ら(ほとんど女性)も、翌年の五月の期末試験の頃には、私と遜色なく会話するようになり、私のユーモア(ダジャレ)にも快く反応してくれるようになります。
私の指導がよいのか、彼女らの心根が優しいのか?
柿といえば、弥生時代に中国から、日本に伝来したらしいのです。
日本の弥生時代といえば、中国では、秦の始皇帝の時代ですから、もしかしたら、不老不死の薬を日本に探しに来た「徐福」さんが持ってきたかも知れませんね。ちなみに、中国語で柿は、「柿子」と云い、「シーズ」と発音します。
りゅう先生の話によると、中国では、柿は、肺を潤して痰や咳を止める働きがあるとされ、酔い覚ましの効果もあるとのことでした。そういえば、中華料理のデザートに柿がよく出てきたので納得がいきました。
また、干し柿にすると、食物繊維やβ-カロテン、カリウムやマンガンなどのミネラルが増えるそうです。そして、表面の白い粉がありますよね。あれ、カビではなく、甘味成分の一種である「グルコース」という結晶で、即効性のあるエネルギー源になるそうですよ。
ただ、柿は、身体を冷やす効果があるそうで、「冷え性の人は、たくさん食べない方がいいよ。」と笑いながら教えてくれました。
そして、柿の果実に含まれる成分は、ブドウ糖、果糖などの甘味以外に、ビタミンCや、B1やB2、βカロテン、カリウムなども豊富に含まれているそうですよ。